人型ロボット(ヒューマノイド)は、人間の仕事を実際にどこまで任せられる段階に来たのでしょうか。2026年5月17日、米国のFigure AIは、自社の「Figure 03」と人間のインターンによる10時間の荷物仕分け対決を生配信しました。作業は荷物のバーコードをスキャンし、バーコードの面を下にしてベルトコンベヤーへ置くもので、勝ったのは人間でした。
条件は対等ではなく、インターンには30分の食事休憩と10分の休憩が2回あり、ロボット側は複数のFigure 03からなるチームでした。人間1人とロボット1台を同じ条件で比べた結果ではありません。
2026年10月時点で、人型ロボットは自動車工場で板金部品を取り出して配置し、物流施設で容器を運ぶ仕事を実際に担当しています。歩きながら両手を使い、部品の位置が変わっても動作を調整する技術も公開されました。一方、商用運用の実績がある仕事は限られています。初めての環境への対応、長時間稼働、作業の成功率、導入費用を分けて見ると、技術実演で示された能力と、実際の職場で安定して任せられる作業の範囲には、まだ差があります。
※本記事は、2026年10月9日までに公開された各社の発表と技術資料をもとにしています。作業能力や稼働時間は、特に断りのない限り各メーカーの公表値です。
人型ロボットはすでに工場で働いているのか
人型ロボットは、工場や物流施設の限定された業務では実際に使われ始めています。企業が公開する映像には、日常の生産工程に組み込まれた運用と、新しい能力を示すための実演の両方が含まれます。その違いが分かるのが、ドイツの自動車メーカーBMWとFigure AIの取り組みです。
BMW工場で9万個以上の部品を扱ったFigure 02
2025年11月19日、Figure AIは米サウスカロライナ州のBMWスパータンバーグ工場で使った「Figure 02」の運用結果を公表しました。
Figure 02は、BMW X3の生産ラインで、板金部品をラックや容器から取り出し、溶接設備の治具(部品を固定する器具)へ置く作業を担当しました。置いた後の溶接は、既存の6軸の産業用ロボットが担当します。
Figureが公表した実績は次のとおりです。
| 項目 | 公表された実績 |
|---|---|
| 対象工場 | BMWスパータンバーグ工場 |
| 担当作業 | 板金部品の取り出しと配置 |
| 累計稼働時間 | 1,250時間以上 |
| 扱った部品 | 9万個以上 |
| 生産に関与した車両 | BMW X3、3万台以上 |
| 勤務体制 | 月〜金曜日、10時間シフト |
Figureによると、Figure 02の立ち上げから6か月以内に工場への搬入と試験を開始し、10か月以内に稼働中の生産ラインへの本格導入へ進みました。11か月という数字は、準備と運用を含むプロジェクト全体の期間です。
Figureは運用の目標として、1工程のサイクルタイム84秒(うち部品の配置に37秒)、作業成功率99%超、人間の介入は1シフトあたりゼロを設定していました。これらは目標値で、すべてのシフトで達成された実測値としては公表されていません。
稼働を通じて、前腕が主な故障箇所になりました。前腕には電子基板と配線があり、後継のFigure 03では手首の電子部品の構成を作り直して、各手首のモーター制御機器がメインコンピューターと直接通信する構造に変えています。長期の稼働で得た故障のデータが、次の機種の設計に反映された例です。
Figure 03がBMWで実演した新しい物流作業
2026年6月30日、Figure AIは新型の「Figure 03」がBMWの同じ工場で作業する映像を公開しました。Figure自身は、これをFigure 03による同工場での物流作業の初めての実演と位置づけています。発表ページには稼働時間や処理数の数値がなく、Figure 02の長期の稼働実績とは区別して読む必要があります。
作業はシーケンシングです。自動車の組立で、必要な部品を組立ラインで使う順番に選んで並べる工程を指し、コンテナから部品を取り出して順に置きます。板金部品を決まった場所へ置く作業と違い、部品がずれたり、回転したり、別の部品に一部が隠れたりした状態で届くため、毎回カメラで状況を見て動きを補正しなければなりません。
Figure 03は、画像から部品の位置を判断して手と腕の動きを修正し、両手で部品を持つ間にも足の位置を調整して姿勢を変えます。映像には、キャスター付きの重い金属製の台車を引く場面もあります。制御にはFigureが開発したAI「Helix 02」が使われ、手、腕、胴体、脚を別々に動かさず、全身の状態をもとに動作を作ります。
物流施設で商用運用されているDigit
物流では、米Agility RoboticsのDigitが商用の運用に使われています。2026年9月15日のAgilityの発表によると、前世代のDigit 4は、北米の複数の顧客施設で累計6万5,000時間以上稼働しました。導入先として挙がっているのは、GXO、Schaeffler、Amazon、Toyota Motor Manufacturing Canadaなどです。
このうち米ジョージア州のGXOの施設では、荷物を入れた物流容器(トート)を累計10万個以上移動させました。Agilityは、この施設での作業中の正確性が約98%だったと発表しています。原文は「while on-task」で、何を分母にした98%かは定義されていません。10万個を分母にした成功率とは読めません。
この実績もAgility自身の発表です。同じ資料には、特別買収目的会社(SPAC)との経営統合に関する法的な注意書きと将来の計画が含まれており、実績の数値と見通しは分けて読む必要があります。
| ロボット | 作業内容 | 段階 |
|---|---|---|
| Figure 02 | 自動車部品の取り出し・配置 | BMWの生産ラインで稼働 |
| Figure 03 | 組立順に沿った部品の整列 | BMW工場で実演 |
| Digit 4 | 物流容器の運搬 | 顧客施設で商用運用(メーカーの説明) |
| Atlas | 製造・物流向け作業の開発 | Hyundai向けの導入実績があり、2026年にはRobotics Metaplant Application Center(RMAC)へ追加機体の出荷を予定(RMACへの出荷完了は未確認) |
工場や倉庫での実績は、部品の投入や容器の運搬など、範囲を限定した作業が中心です。
歩行と全身の協調動作はどこまで進んだのか
物を持ったまま歩き、足の位置を変えながら作業する動作は、実演の段階では可能になっています。
Figureによると、物を持ち上げると重心が変わり、足を踏み出すと手の届く範囲が変わるため、腕と脚は常に互いを制約します。移動と操作を一つの連続した動作として扱う能力は、ロボット工学でロコマニピュレーション(loco-manipulation)と呼ばれ、Figureはこれを、ロボット工学で最も難しい未解決の課題の一つと位置づけています。
Figure AIが2026年1月27日に発表したHelix 02は、この歩行と物体操作を一つのシステムで扱います。Figureは、従来の構成が歩行と操作を別々の制御装置でつないでいたのに対し、Helix 02は全身の関節をまとめて動かす設計だとしています。
Helix 02の3つの制御システム
Helix 02は、役割の異なる3つのシステムを組み合わせています。
| システム | 役割 | 動作の特徴 |
|---|---|---|
| System 2 | 周囲の状況や言語による指示を理解し、作業の目標を決める | 行動の計画を担当 |
| System 1 | センサー情報をもとに全身の関節の目標を計算する | 毎秒200回更新 |
| System 0 | 接触、姿勢、バランスを調整する | 毎秒1,000回更新 |
System 2は、たとえば「食器洗い機まで歩いて扉を開ける」といった作業の目標を指定します。System 1はその目標とセンサー情報を受け取り、脚、胴体、腕、指などの関節をどう動かすかを計算し、System 0が姿勢と接触を高速で調整しながら、その動きを実行します。
System 0は、1,000時間以上の人間の動作データと、20万を超える並列のシミュレーション環境での強化学習で作られています。強化学習は、動きの結果に点数をつけ、点数が高くなる動きを選ぶように試行錯誤で学ばせる方法です。シミュレーションは、コンピューター内の仮想環境で動作を繰り返す方法で、そこで学んだ動きを実機へ移します。Figureによると、System 0は手作業で書かれた109,504行のC++コードを置き換えました。
食器洗い機を使った4分間の自律作業
Figureは同じ発表で、台所で食器洗い機から食器を出し、部屋を移動して棚に収め、最後に食器を食器洗い機へ入れて起動するまでの約4分間の作業を公開しました。動作は61回で、Figureによると、遠隔操作や人の介入のない自律の作業でした。両手がふさがっている場面では、腰で引き出しを閉め、足で食器洗い機の扉を持ち上げています。
公開されたのは約4分間の実演で、家事全般を長時間任せられるかという問いとは評価の範囲が違います。
ロボットの手はどこまで器用になったのか
Figure 03は、薬を1錠ずつ取り出す、注射器を押して5mLを出す、瓶のふたを開けるといった作業を実演しています。
土台になっているのは、Figure 03の手に加えられた2種類のセンサーです。指先の触覚センサーは、Figureによると約3グラムの小さな力まで検出できます。手のひらのカメラは、頭部のカメラからは自分の腕や指に隠れて見えない物を手元で確認するために使われます。
Figureが公開した作業は次の4つです。
- 瓶を片手で支えながら、もう一方の手でふたを外す
- 薬の整理容器から小さな錠剤を1個取り出す
- 注射器の押し子を動かし、5mLの液体を押し出す
- 重なり合って動く小さな金属部品を山から取り出す
金属部品の作業では、Figureの製造施設BotQで使われる実際の部品が使われています。
Helix 02は、頭部のカメラ、手のひらのカメラ、指先の触覚、全身の関節の状態をすべて入力として受け取り、System 1が腕、手首、指の関節の動きを出力します。Figureによると、これらの作業は完全自律で、遠隔操作ではありません。
Figureの発表ページには、これらの作業の成功率や試行回数の記載がありません。3グラムはセンサーが検出できる力の性能値で、さまざまな物を繰り返し扱う成功率は別に測る必要があります。
予定外の状況にどこまで対応できるのか
部品の位置や向きが変わる程度なら、画像から対象を見つけて動きを補正する実演があります。初めての住宅で家事をこなす実験でFigureが公表した成功率は、56%でした。
Helix 02は、カメラ画像から直接、関節の動きを出力するVLA(Vision-Language-Action、視覚と言語から行動を出力するAI)の一種です。BMWの部品整列の実演は、位置の変化に対応する能力の例です。2026年9月、Figureは、位置の変化にとどまらず、住宅も操作する物も初めてという条件で作業を試した結果を公開しました。
初めて入る30軒の住宅で試したHelix 2.5
2026年9月17日、Figure AIは新しいAIシステム「Helix 2.5」を発表しました。実験では、ロボットにとって初めての米サンフランシスコ周辺のベイエリアの住宅30軒で、おもちゃの片付け、タオルの折り畳み、ベッドメイクの3種類を評価しています。
Helix 2.5は、Figureが開発した人間の行動データセット「Index」で事前学習されたモデルです。作業の種類は、そのモデルに、別の場所で集めた作業用のデータを追加して指定しています。ゼロショットと呼んでいるのは、評価に使った住宅と操作する物が、学習時に一度も使われていないことです。評価した住宅からはデータを集めず、その住宅や物への追加の学習もしていません。
事前学習の有無で成功率が9%から56%へ
Figureは、作業用のデータ、モデルの構造、最適化、評価条件を揃え、Indexによる事前学習の有無だけを変えて比較しました。事前学習を使わなかったモデルの成功率は9%、事前学習したモデルは56%でした。
成功と認められるには、作業全体の完了が必要でした。
- おもちゃの片付け:部屋に散らばった13〜15個をすべてかごへ入れる
- タオルの折り畳み:すべてのタオルを折って、かごへ入れる
- ベッドメイク:枕と掛け布団の角をベッドの上部へ置き、掛け布団を整える
一部だけできた場合は、成功に数えていません。
評価に使う物は実験の前に取り分け、作業用のデータに含まれていないことを、AIによる確認と人間によるレビューで検証しています。作業ごとに固定した1つのチェックポイント(保存された学習状態)を30軒すべてで使い、評価は盲検(評価する側に、どの条件の結果かを伏せる方式)で、安全のために人が介入した試行は中止して失敗と数えました。これらはFigureが設計して実施した評価で、第三者機関が共通条件で複数メーカーを比べた試験ではありません。
Figureは、一歩下がって位置を取り直す、立ち位置を変える、ベッドを回り込んで折り目を直すといった動作を、全身を使った自己修正と呼んでいます。評価された作業は3種類で、それ以外の家事への対応は、この実験では測られていません。
人型ロボットの稼働時間と長時間運用の仕組み
公表されている単体の稼働時間は数時間で、長時間の運用は、機体を交代させるか電池を交換して実現しています。
Figureは2026年5月中旬から22日にかけて、荷物仕分けの配信を続けました。当初は8時間の予定でしたが延長され、合計200時間で249,560個を処理したと報じられています。報道によると、各機体は3〜4時間ほど作業し、電池残量が減ると別の機体に引き継いでいました。200時間は1台の連続稼働記録ではありません。
配信を制作したThink Foundryによると、当初はBob、Frank、Garyという名前が付き、途中からRoseとJimも加わりました。配信全体で実際に稼働した機体の総数は確認できていません。
報道によると、この配信の途中、5月17日に10時間の仕分け対決が実施されました。インターンが12,924個、ロボットのチームが12,732個を正しく仕分け、192個差でインターンが勝ちました(Figureの最終集計)。インターンには30分の食事休憩と10分の休憩が2回あり、ロボット側は複数のFigure 03が電池の減りに合わせて交代したと報じられています。
仕様で比べる稼働時間
| ロボット | 稼働時間(公表値) | 充電・電池交換 | 値の性格 |
|---|---|---|---|
| Figure 03 | 最大性能で約5時間(電池2.3kWh)。配信では3〜4時間ほどで交代したと報道 | 2kWの急速充電(充電電力であり、所要時間ではない) | 2025年7月の電池設計の公表値と、報道 |
| Digit 5 | 90分 | 9分で充電 | 2026年9月の公表仕様 |
| Atlas | 通常約4時間、重量物運搬時は約2時間 | 自動交換約3分(通常の充電は約1.5時間) | 2026年の仕様書 |
3つの値は測定条件が異なる設計値と仕様値で、大小で優劣は決められません。
Agility Roboticsが2026年9月に発表したDigit 5は、稼働90分に対して充電9分で、稼働と充電の比は10対1です(Digit 4は2対1)。Agilityは、これにより24時間のうち20時間以上を作業に使える設計だと説明しています。20時間以上は設計上の値で、顧客施設で実測した平均ではありません。先端のグリッパーは用途に応じて交換でき、Agilityは容器の取り扱いから機械へのワーク投入までを用途に挙げています。Digit 5の早期提供は2027年前半、一般提供は2027年末の予定で、2026年時点の累計6万5,000時間は前世代のDigit 4の実績です。
Boston DynamicsのAtlasは、電池が減ると自分で充電設備まで移動し、約3分で電池を交換して作業に戻ります。積載能力は、瞬間で50kg、継続で30kg、片手で20kgです。手足は現場で5分以内に交換でき、顧客向けの自己修理の認定制度もあります。新しい作業へのAIの適応は1日未満と、メーカーは説明しています。これは製品説明で、実測値ではありません。
Atlasの運転モードは、自律、VR遠隔操作、タブレット操作の3種類です。人が近づいたときの動作について、Boston Dynamicsは、一定の半径内を人が通ると一時停止して通過を待つ設計だと説明しています。仕様書には、人の検知と、物理的な安全柵を使わない保護機能が記載されています。
複数台の管理では、Agilityが運用管理システム「Agility Arc」を提供しています。Arcは倉庫管理システムや製造実行システムと接続し、稼働率(予定した時間のうち実際に作業していた時間の割合)、処理能力、MTBI(Mean Time Between Incidents、問題が発生してから次の問題が発生するまでの平均時間)といった指標を管理します。各顧客施設のMTBIの実測値は、この発表に記載がありません。
工場で求められる作業精度に達しているのか
Xiaomiは自社の電気自動車工場で、ナットを投入する作業の成功率98%を報告しています。成功の定義は作業ごとに違い、メーカー間の数字は比べられません。
Xiaomiは2026年3月、ダイカスト工場のセルフタッピングのナット(自分でねじ山を切りながら固定するナット)の投入工程で、3時間の連続自律運転により成功率90.2%を記録し、76秒の生産周期を満たしたと発表しました。2026年中間報告書によると、7月の実演で、この作業の両面での成功率は98%へ改善しました。最終組立工場の物流エリアでは、センターコンソールの側面カバーの仕分けと、再利用できる箱の折り畳みの2作業を新たに担当し、どちらも成功率は90%でした。
7月14日の発表では、98%は人の作業の合格率99%に1ポイント差とされたと、中国メディアが報じています。中間報告書には人間側の数値の記載がなく、人間の合格率の算出方法と、ロボットと同じ条件かどうかは確認できていません。TechNodeの報道によると、Xiaomiは98%を出した作業の回数や稼働率、自律の度合いを示していません。FigureやDigitとは扱う物も成功の定義も違うため、Xiaomiの98%とDigitの約98%を並べて優劣は決められません。
失敗したあとの復旧
実際の施設では、成功率に加えて、失敗したときにロボットが自分でやり直すのか、人が介入するのか、止まったあとに自力で復旧するのかが、運用の負担を左右します。
Helix 2.5が姿勢や立ち位置を変えて立て直す動作は、Figureの発表に含まれています。Figure 02のBMW運用では前腕の故障が報告され、後継機で設計が変わりました。Atlasは現場で交換できる部品を採用し、Digitの管理システムはインシデント間の時間を監視します。各メーカーは、AIによる動作の修正に加えて、部品の保守と運用管理の仕組みも整えています。
この記事で参照した資料には、メーカー間で比べられる人の介入頻度や、故障後に自力で復旧した割合の実測値はありませんでした。BMWでFigureが設定した「1シフトあたり介入ゼロ」も目標値です。
人型ロボットの導入費用と採算性
人型ロボットの費用は、本体価格に、電力、保守、交換部品、ソフトウェア、運用管理を足した総保有コスト(TCO)で比べる必要があります。Figure 03とAtlasの本体価格は、参照した資料に記載がありません。
調査会社のGartnerは2026年1月21日、人型ロボットの製造業とサプライチェーンへの導入について予測を公表しました。2028年までに、人型ロボットの実証実験を次の段階へ進める企業は100社未満で、生産業務で本番運用を始める企業は20社未満になるとしています。これは導入する企業の数で、世界全体のロボットの台数ではありません。本番運用の多くは、厳密に管理された環境にとどまるとも予測しています。
Gartnerが導入の障壁として挙げているのは、次の4点です。
- 複雑な環境で必要な器用さ、知能、適応力の不足
- 既存のシステムや業務との統合
- 高い初期投資と継続的な保守費用
- バッテリー容量による稼働時間の制約
同社の分析では、現在の人型ロボットは、特定用途向けの多機能ロボットの数倍の費用がかかり、処理量(スループット)と稼働率は低いことがあります。箱の移動、ケースの取り出し、在庫の読み取り、点検といった作業では、車輪と伸縮式のアームを持つロボットのほうが、高い稼働率と少ないエネルギーでこなせる場合があると指摘しています。
それでも人型が開発されるのは、人間向けに作られた設備を改造せずに使えると、メーカーが説明しているためです。Digit 5は、身長1.81m、届く高さ2.2mで、人が使う棚や通路、作業台に合わせた寸法です。Atlasも、人が使う作業台と同じ設備の中で動くよう作られていると、Boston Dynamicsは説明しています。
Boston Dynamicsは、Atlasについて、多くの顧客が導入後2年以内に投資対効果が出ると説明しています。これは同社の見込みで、導入先の実績値ではありません。投資回収期間を導入先の実績値として示した資料は、今回確認した範囲にはありませんでした。作業の成功率や稼働時間が異なる条件で公表されているため、メーカー間で費用対効果を同じ基準で比べることもできません。
FAQ
人型ロボットはもう実用化されていますか?
一部の工場や物流施設で実用化されています。BMWの生産ラインで部品投入を担当したFigure 02や、GXOの施設で容器を運んだDigitなど、決まった作業では稼働実績があります。作業の種類を変えながら安定して任せられる段階とは言えず、Gartnerは2028年までに本番運用へ進む企業は20社未満と予測しています。
人型ロボットは人間と同じ速さで働けますか?
10時間の仕分けで、ロボットのチームは人間のインターンの約98.5%の量を処理しました。作業は仕分け1種類で、人間とロボットの条件も違うため、他の仕事の速さには当てはまりません。
人型ロボットは初めての場所でも作業できますか?
Figureは、おもちゃの片付け、タオルの折り畳み、ベッドメイクの3種類を、初めて入る30軒の住宅で追加の学習なしに試しました。作業の種類は別の場所で集めたデータで指定したもので、成功率は56%でした。
人型ロボットは何時間続けて働けますか?
公表されている稼働時間は、Atlasで通常約4時間、重量物の運搬で約2時間、Digit 5で90分です。Figure 03は設計上、最大性能で約5時間とされています。Atlasは電池を約3分で自動交換し、Digit 5は9分で充電します。
人型ロボットは車輪型のロボットより優れていますか?
Gartnerは、車輪と伸縮式のアームを持つロボットが、箱の移動や点検を人型より高い稼働率と少ないエネルギーでこなせる場合があると指摘しています。Agility Roboticsは、人型なら人間用の設備を改造せずに使えることを強みとしています。どちらが向くかは作業の内容で決まります。
参考・参照元
- Figure AI — F.02 Contributed to the Production of 30,000 Cars at BMW(2025年11月19日)
- Figure AI — F.03 Arrives at BMW(2026年6月30日)
- Figure AI — Introducing Helix 02: Full-Body Autonomy(2026年1月27日)
- Figure AI — Helix 2.5: Zero-Shot 30-Home Generalization(2026年9月17日)
- Figure AI — F.03 Battery Development(2025年7月17日)
- Agility Robotics — Agility Unveils Digit 5 Humanoid Robot Built for Cooperatively Safe Work at Scale(2026年9月15日)
- Boston Dynamics — Atlas Specifications(PDF)
- Boston Dynamics — Enterprise Robotics, Redefined(2026年1月)
- Xiaomi — 2026 Interim Report(PDF)
- Xiaomi Humanoid Robot Hits 98% Accuracy in Latest EV Factory Trial(eWeek)
- Xiaomi reports 98% success rate for factory humanoid task(Humanoid Guide / TechNode)
- 作业成功率大幅提升!雷军公布小米机器人最新成果(21世紀経済報道、2026年7月14日、中国語)
- 雷军:小米机器人在汽车工厂“实习”已满4个月(IT之家、2026年7月14日、中国語)
- 雷军:小米机器人,已开始“实习”!(同花順財経、2026年3月2日、中国語)
- Gartner — Gartner Predicts Fewer Than 20 Companies Will Scale Humanoid Robots for Manufacturing and Supply Chain to Production Stage by 2028(2026年1月21日)
- 国际|美国“人机对决”10小时分拣包裹:人形机器人输给人类(新京報、2026年5月18日、中国語)
- Figure’s robots just sorted packages for 200 hours straight(Sherwood News、2026年5月22日)
- Figure’s humanoid robots complete 200-hour shift with zero failures(Interesting Engineering)
- Figure AI’s F.03 Humanoids Cross 200 Hours of Nonstop Package Sorting on Live Stream(Noqta)
- Man vs. Machine: Figure AI Intern Edges Out Humanoid Fleet in 10-Hour Sorting Challenge(Humanoids Daily、2026年5月18日)
- Popular “Top-Stream” Robot Live-Streaming Works Continuously for Seven Days Without Errors(36Kr、2026年5月21日)
- Think Foundry — Producing Figure’s 200-hour F.03 Humanoid Robot Livestream(2026年7月20日)
